「仕事」での優秀なコーディネート
更新講座2024年の課題から、UDコーディネーターのみなさんが「UDコーディネート」にチャレンジした事例をご紹介。
※商品や会社・団体名などは一部削除させていただき掲載しております。
UDC視点で導くブランド対応の「しくみ化」改革
準1級UDコーディネーター(デザイン・ブランド)
自社のブランド問い合わせフォームでは、テンプレート対応が難しく、専任者が個別対応していました。
特にイベント前は問い合わせが集中し、対応負荷が課題となっていました。
内容も多岐にわたり、ガイドライン未読レベルの案件から戦略的な高度な相談まで優先度も様々で、どうしたらこの状況を改善できるか日々悩んでいました。
そこでブランド浸透を目的に、問い合わせの多い部署や立場別に数千件の実績データ分析した結果、根本的な課題が浮き彫りになりました。
具体的には「正しい制作プロセスの理解不足」「問い合わせのタイミングの不明確さ」「ガイドラインの読み解き方の難しさ」が挙げられました。
このままでは改善しないと思い、利用者視点での運用を企画段階から見直し、制作プロセスに沿って誘導する流れ(問い合わせをする→制作プロセスを正しく運用する流れ)へと変更しました。導入初期は混乱もありましたが、各プロセスでの制作理解と運用の「しくみ化」により、品質向上と問い合わせの大幅減少を実現。
目標は同じため、最終的に「どうありたいか」をUDC視点で見直し、考える事でやり方も対応も変わり、業務の効率化とブランド浸透を同時に達成し貢献することができました。
こども園の入園支援
準1級UDコーディネーター(幼児教育)
私は現在今年4月から開園された「こども園」の園長をしています。
園児の入園許可は管轄市の考え方をもとに、保護者の生活状況により条件付けされています。その要件を満たせば、入園許可が下ろされる措置費制度になっています。
市の意向により、こども園は、保護者が要件に沿うように入園管理を行うことで、市の保育課をサポートしています。
今年開園したばかりで、保護者の方々も事務的な要件に慣れていない方も多く、私は保護者が要件を満たすために、管理者として保護者支援を度々しました。
その折に次のような視点に注意して対応しました。
- 保護者目線からの理解
- 保護者の現状の要件を丁寧に聞き取り、市の要件との差異を見つける。
- 保護者の要件がお子さんを継続的にこども園で支援できるように、市の指定した要件を保護者にわかりやすく説明する。
- 保護者の理解が市の要件に沿うまで、言葉を変えながら、少しずつ説明を深めていく。
- 保護者が、ご自身の要件を適切に理解したところで、必要な書面や必要な行動を促す。
- 事業者として保護者に対してできることの支援と市への橋渡し
- 保護者が決められた期間内に、市の要件に沿った行動ができるよう促しを続ける。
- 保護者の作成すべき書類の作成支援を行う。
- 要件の整った状態の保護者書類を市へ提出する。
- 市から質問・不足等の指摘があれば、その場で補足説明し、市の要件に適正なものであることを、説明補完する。
市の要請している保護者要件はなかなか細かく細分化されており、要件に充足するよう保護者の行動を促すのになかなか骨が折れました。
今年は初年度で、準備時間も足りず、不足感は否めませんでした。
今後は口頭で説明するだけでなく、ガイドブックを図や表などを付けて作成し、業務改善したいと考えています。
職場のスペース片づけ作業での気づき
準1級UDコーディネーター(製造業)
職場の一角に長年保管されていた物品を片づけ、利用できるスペースを作るため、2部門が協力して作業を行いました。調整を任されたので、まずは、私と相手部門の担当者で準備し、不用品の排出作業はそれぞれ自部門に応援を依頼することとしました。
相手担当者は聴覚に障がいのある方だったので、それぞれ現場を確認できるよう、片づけエリアを紐で区切り、下見期間を長めにとりました。また、情報共有はすべてメールで、作業計画とともに現場や物品の写真を共有し、応援依頼の際に転送しやすいよう、初めて内容を知る人にもわかりやすい文面を考えました。
スペース作りは両部門の協力を得て計画通り完了しました。この作業で聴覚障がいへの配慮を試みましたが、2つの課題に気づきました。1つは、違いはそれだけではないという点です。相手担当者と私で応援人数の見積もりに相違があり、所定時間内にエレベーターでの往復で運び出す作業があることの説明が不十分だったと気づきました。相手担当者はスポーツ経験があり力が強く、少人数で対応できると感じたのではないかと考えられます。この説明不足により、応援人数の調整に手間取りました。もう1つは、どうサポートするかという視点で考えており、どうサポートしていただくかという視点での検討が不足していた点です。不用品の収集場所は機械音が大きく声の届きにくい場所でしたが、相手担当者がボディランゲージを使って伝達してくださったことで、作業は円滑に進みました。
特定の配慮に集中しすぎると、それ以外のことに気づきにくくなったり一面的になったりすることがあります。今後は、違いへの理解を深め、全体への配慮を考えようと思いました。
暗黙の了解を、法人のルールとして明文化
2級UDコーディネーター(販売業)
外国人労働者も増えてきており、それぞれの国の文化や考え方のクセ、日本人が得意とする「空気を読む」などのギャップにより、守らなければいけないことと、守らなくても良いことの線引きが曖昧になります。それによって働きにくさを感じてほしくないため、必要最低限のルールを作成。外国人労働者がいなくとも、日本人同志でも起こるジェネレーションによる常識の違いも、これにより解消され、お互いの価値観を否定せずに済む環境を整えることができると考えます。
自分の所属部署のメンバーに見やすさ、使いやすさのアドバイスができた
2級UDコーディネーター(メーカー)
玩具の企画開発に携わっており、自分の担当商品にUDの配慮を取り入れるべく試行錯誤を繰り返しているが、今年度は自分以外のメンバーの担当アイテムにもUDの観点から改善アドバイスができた。
新商品のデザインについては、ボタンの配置位置や自然に触ってみたくなるような誘導方法(アフォーダンス)や、売り場で誤認されないためのロゴやキャッチコピーなどの表示方法について、根拠を説明しながらより良い案を提案する事ができた。
読み手と作り手を結ぶUDの視点
2級UDコーディネーター(総務事務)
業務の中で、資料作成における「言葉のユニバーサルデザイン」に取り組みました。具体的には、マニュアルなどを作成する際、どこから読んでも「誰が何をするのか」がすぐ伝わるよう、主語を抜かさず丁寧に書くことを意識しました。
マニュアルは困ったときに必要な部分だけをパッと読む人も多いため、前後の文脈がなくても内容が正しく理解できることが重要だと考えたからです。
この工夫を続けた結果、文章がシンプルになり、情報の追加や修正が必要なときもスムーズに作業できるようになりました。「情報の受け手が迷わない」という工夫が、結果として「情報の送り手」である私自身のメンテナンス性を向上させることにもつながり、UDの視点を持つことの意義を改めて実感しています。
今回の経験をいかし、これからも使い手と作り手の双方が心地よく活用できる、分かりやすい情報発信を心がけていきたいです。
ことばのユニバーサルデザイン
2級UDコーディネーター(デザイン)
当社では、部署ごとに業務内容の異なるため、独自の専門用語や略語を使用していました。その結果、情報が属人化し、ナレッジの共有が進まない、共通認識が持てない、誤解によるミスが発生するなどの課題がありました。
これらの課題を「ことばのユニバーサルデザイン」と考え、誰にとっても理解しやすく業務に役立つ社内用語集の作成しました。
この取り組みの目的は、独自に専門用語や略語によって生じていた情報の属人化や誤解を解消し、共通認識を持てる環境を整えることです。
誰にとってに理解できる言葉を用いることで、業務に対する理解を深め、ナレッジ共有がしやすく、結果として部署間コミュニケーションを活性化することを目指しました。
そのデザインはUDであるかをいつも念頭に
2級UDコーディネーター(デザイン)
私の所属するデザイン会社は、イベントやディスプレイからグラフィック、動画制作、ブランディングまで幅広い領域で制作活動しています。その中で私はクリエイティブディレクターとして全体のクオリティ管理をしています。
ここで学び体験させていただき身につけたことは、自分のデザイン発想にとって非常に大きな影響を受けました。
その学びを当社デザイナー達にいつもUDの思考で確認するよう指導しています。
イベントの導線や案内サインからブランディングにおける企業デザインでも、UDの視点を常に持ってデザインするよう指導とチェックをし、自らも制作しています。
経費節約の為の在庫管理の工夫
2級UDコーディネーター(教育サービス)
教材作りに必要な材料として、丸型のカラーシールがあります。このところ、複数のグループから度々同種のシールの購入依頼があり、「ついこの間も、他のグループから同種の依頼があったが、なぜ度々購入希望が出されるのか。管理はどのようになっているのか亅と、疑問に思い、棚の在庫管理を見直す事に取り組みました。
在庫確認をしてみたところ、管理用の収納棚に「シール」の記載はされていたものの、引き出しの中を確認したところ、様々な色のサイズ違いのシールがバラバラに投げ込まれていた事がわかりました。そこで、各色ごと、各サイズごとに分類し、それぞれを小分けの袋に入れて表面に当該シールを一枚貼りつけ、どの袋に何色のどのサイズのシールが入っているのかが一目でわかるようにしました。厚紙でディバイダーを作り、各色一列に大きさ毎に並べて整理しました。100シートで1パックとし、サイズ、色、数がわかりやすい保管管理を実施しました。
使用する人は、最後の袋に手をつけるタイミングで、購入依頼をしてもらうよう周知する事で、在庫管理やチーム間の連携、また、発生する経費についても認識してもらい、今後の経費節約の意識を持ってもらえるよう取り組みました。
わかりやすいデータ整理
2級UDコーディネーター(調査、デザイン)
今年から、新たに事務系の仕事を始めました。
上司から、「各プロジェクトが複雑に関係しあっていて、欲しいデータがどこにあるかわからない」という相談を受け、フォルダーのデータ整理を行うことにしました。
確認してみると、すでに先輩社員がきちんとフォルダ分けをしており、関係するフォルダへのリンクファイルもおかれていて、整理されている印象でした。
どうしてこれで上司はわからないのだろうと考えところ、そのリンクファイルは、URLがタイトルとなっていたため、何を意味するファイルなのかわからないのではないかという仮説にたどり着きました。
そこで、ファイル名を「〇〇はこちらをクリック」というタイトルに変え、クリックすれば関係データに飛ぶようにしました。また、見た目のアイコンも変え、目につくようにしました。
すると、上司もそのリンクファイルの存在と意味に気付き、「使いやすくなった」と褒めていただきました。
使いやすい仕組みを考えていても、意味が伝わらないと使えないということを再認識する出来事でした。
従業員のビジネスマナー啓蒙活動
2級UDコーディネーター(製造業)
私は製造業の広報部門で働いていますが、今年新たに本社従業員のビジネスマナー改善活動に取り組みました。
ビジネスマナーの代表的なものとして、「あいさつをする」や「オフィスを綺麗に利用する」などありますが、残念ながらこれら以外のマナー項目についても十分に守られていませんでした。地方の工場は5S運動が日ごろから徹底されていますが、本社の従業員は気になった際に都度都度注意しても「はい、気をつけま~す」と聞き流されてしまうことが多々ありました。
そこで、「マナーだから守って当然」という経営側の曖昧な思い込みは排除し、オフィスを利用する側の視点に立って検討しました。具体的には、ビジネスマナーを守ることで従業員同士のコミュニケーションが活性化して生産性の向上につながる、と理由付けた上でマナー改善事例をサインボードで掲示したり啓蒙動画で流したりなどして、明確にお願いしたいことを可視化して社内周知しました。サインボードや動画については、テキスト情報ではなくアイコン・ピクト類をメインにデザインすることで、外国籍の従業員でも瞬時に伝わるように工夫しました。現在では、従業員からのマナーに関するクレームも減りつつあり、施策の効果を実感しています。
<改善したビジネスマナーの一例>
- あいさつをする → 会話のきっかけになる
- 横断歩道を歩く → 地域住民からの印象を良くする
- サンダル履きNG → 清潔感のUPにつながる
- ゴミを正しく分別して所定の場所に捨てる → 環境保全活動につながる
- 会議室の5分前退出 → 会議の生産性を高める
AI機能開発におけるUD視点の導入
2級UDコーディネーター(通信)
6月から部署異動をし、コンタクトセンター向けのサービスを開発する仕事をしています。オペレーター業務の効率化や負担軽減を目的に、生成AIを活用したオペレーター向けの機能のUXUI設計をすることになりました。
その際、ユニバーサルデザインの支店の取入れ、「誰でも使いやすいUI」を意識しました。設計の前に、実際のオペレーターの動作を見学させてもらいました。すると、応対中は複数のマニュアルやサービスのウィンドウを立ち上げているため、当社のサービスメイン画面は見えていないことが多いと気づきました。そこで、応対に利用するには現在使っている画面と別ウィンドウで表示することにしたところ、オペレーターからそのほうが使い勝手が良い、と評価いただくことができました。
設計中はプロトタイプを作り何度かユーザーにテストしてもらいながらブラッシュアップしていくことも意識しました。
試験導入したコールセンターでは、「操作が分かりやすい」「見やすく安心して使える」との評価をいただくことができました。
今後もユニバーサルデザインの考え方を取り入れ、より多様なユーザーによって使いやすいシステムを目指していきます。
デザイン校正におけるモヤモヤ解消
2級UDコーディネーター(デザイン・広告代理業)
以前に比べクライアントと直接打ち合わせをすること自体が随分減ってきている昨今、デザイン校正時に感じていたモヤモヤを改めて考え、仕事の進め方を見直しました。
もう何回も仕事をさせていただいているクライアントの場合、新規のデザイン制作の依頼でも「お任せします」というワードがよく出ます。信頼されているという意味では嬉しいですが・・・
最初のデザインを提出し、いざクライアントから校正が戻ってくると、思ってもみない修正やなかなか理解し難い修正があることも。もちろん修正があることは一般的ですし、分かりやすくどこをどう修正して欲しいか明記されている場合は問題ありませんが、「ちょっとイメージと違う」「こういう意味ではなかった」などの抽象的な言い回しで指示される場合はなかなか前に進みません。
ここで改めて考えてみると校正の時点での問題ではなく、最初の打ち合わせのやり方に問題があったのではないかと。
イメージを言葉にするのは難しい点もありますが、極力具体的に言葉にできるよう、例えば以下のような内容を打ち合わせの段階でしっかりヒアリングしコミュニケーションをとり、お互いの認識を一致できるようにします。
「目的」何を伝えたいのか、何のためのデザインか
「ターゲット」だれに、年齢層は
「使って欲しい素材」ロゴ、テキスト、画像・・・
「希望のイメージ」感じ方や考え方は人それぞれ個人差が出てしまうので、具体的なイメージを共有するために特に丁寧に
基本的なことですが重要なことでした。
結果、言ったつもりだが上手く伝わらない、聞いたけれどよく理解できないという双方のストレスが解消され(少しずつですが)、修正に掛かる時間も以前より減り効率化が図れます。何より目指していたより質の高いデザインに近づきます。
UD的考え方の大切さを再認識し、これからも日々の業務の中に落とし込んでいきたいと思います。
デジタルシフトに向けてUD視点で思うこと
2級UDコーディネーター(印刷会社(企画制作))
デジタルシフトが加速する世の中。私が担当させていただく某通販会社でも、その動きは顕著となっています。ただ、デジタルシフトを加速することは、「提供する側」のエゴになっていないか…問う日々が続いています。
アナログツールは、何千、何万部という紙の印刷をし、それを届けます。当然、デジタルに比べてコストがかかります。それをデジタルシフトすることで、コストを下げたいというのは企業として当然のことです。とはいえ、ただアナログをデジタルに替えるのは「受けて側」が本当に必要としていることなのだろうか?伝えたいことは伝わるのだろうか?と思うのです。
私たちは、日常的に無意識にスマホを触り、インターネットに触れています。だからといって、デジタルだけの情報を求めているのか?というと疑問です。私自身は40代で、ネットでの購入に違和感はなく、日常的に利用をしています。ですが、情報の気づきにデジタルを用いているかというと、残念ながら企業から送られてくるメルマガもLINE広告もほとんど見ることはあません。日々仕事でもパスコンを見て、日常的にスマホを見る為、目が疲れていることもあり、自身が必要な時にはデジタルで情報を探しにいくけど、必要としていない時は、そのデジタルからの情報はストレスでしかないのです。そうなると、私が期待ユーザーだったとすると、全く届かないことになります。また、デジタルでの情報取得が得意でない層でないとすると、デジタルシフトされると困ってしまうということもあるでしょう。
デジタルシフトはコスト効率を上げるために必要なことではあるけれど、アナログからデジタルに単にシフトをするだけでは、「提供する側」のエゴでしかなく、「受けて側」の求めていることではなく、かえってストレスの対象となる可能性があります。そうなると、企業のイメージはマイナスとなり、本来獲得したい目的が達成されないのではないかと考えます。「受けて側」に合うコミュニケーションを考えることは、企業のイメージをプラスにシフトさせ、お互いにとっていい効果が生まれると思います。「受けて側」の属性理解はもちろん、行動導線の把握を俯瞰的に行い、アナログとデジタルの使い分けをしながら「受けて側」にとってストレスではなく、必要とされるコミュニケーション設計を考えていくのが、デジタルシフトに必要なUD視点ではないかと思っています。
災害時に誰でも通報装置を利用できるように改善
2級UDコーディネーター(教育・学習支援)
幼稚園では月に一度の頻度で火災・地震・不審者に関する訓練を行う。
その際に火災通報装置や110番通報装置などの使用方法についても消防署と連携を取り実際に利用しながら訓練を行う。
この訓練を行う時、いつも同じ人が同じところを担当している為、実際に火災があった時その人が必ずいるとは限らず、不在にしていると他の人は利用の仕方が分からず、すぐに対応ができなくなり通報が遅れ被害が広がる可能性がある。
そこで改善したことは各通報装置に利用方法を写真付で掲示した。
・掲示した操作方法は1枚に内容をまとめ、いつでも誰でも見て確認できるようにした。
・通報装置の写真も載せて、操作手順を分かりやすく表示した。
・訓練時と実践で一部内容が異なるため、消防署や警察署とのやり取りを分かりやすく表にした。
・実際に通報する際に必要な情報を会話形式で載せることで、落ちついて対応できるようにした。
・掲示したものを訓練で利用し足りない情報を追加し常に最新の状態にしておいた。
掲示している事を合わせて周知し、今後実際に災害が起きた際に役立つようにした。
お客様の行動を明らかにする
2級UDコーディネーター(電気通信)
オンラインショップの運営をしております。
お客様が使いやすいサイトを目指し、GoogleAnalyticsから取得したデータにアンケートデータを加えて課題の洗い出しを行っています。ここに欠けているのが「実際の利用者(行動)」です。
先述のデータは、お客様の行動の結果であり、お客様の生の声ですが、具体的な行動が見えません。
データからは多種多様な推測ができるため、課題の本質までたどり着くのが難しいのです。
そんな時、弊社サイトへアクセスしてくださったお客様の行動履歴を詳しく追えるようになりました(許可をいただいた方のみであり、個人が特定できない加工済みのデータです)。
GAやアンケートデータから大まかな課題を抽出し、Web行動分析を実施、数名の方に共通する行動を洗い出すというフローで課題の特定が容易になりました。
(例えば、「検索しても思うような結果が表示されない」という声に対して原因を調査したところ、曖昧検索ができていないことが分かりました。「ブック」と入力しないと結果が表示されず「ブック」「Book」「本」「ぶっく」だとNGでしたので、至急修正を行いました)
映像ではなくログデータですが、お客様が実際どのような行動をしているのか?を明らかにすることで、確信をもって改善に取りんでおります。
また、周りの人に協力を依頼する際にも実際の行動を示した方が課題感を共有しやすく、解決までの時間が早くなります。
行動観察の大切さを実感しております。
クレジット系アプリのユーザビリティ向上
2級UDコーディネーター(通信)
クレジット関連のアプリの改善を行っていますが、ユーザビリティを高めることでアプリの利用者の満足度を改善して、アプリの利用者数を増やす取り組みを行いました。
クレジット系のアプリは、主に明細確認を行うことがメインであり、その機能はメインとしつつ研修で学んだ、実利用者の実態を把握し、UDコーディネーターとして改善を行えるように上司に掛け合い、ユーザーインタビューを実施させてもらいました。
各種設定もアプリで行いたいというニーズがあることから、ユーザーに各設定への辿れるか再試験を行うこととした。
一番行っていただきたいApplePayの設定を目立つ場所にボタンを設置しましたが、実利用者の観察を行うと、ApplePayの設定については、ボタンと認識されず、図だとおもったユーザーが多発した。また、似た名称の「設定」と混同してしまい、誤タップが観察された。また、メニュー階層が深く、階層深くまで探して、また第一階層まで戻って探していることを観察した。
まず、ApplePayについては、図での表示をやめ、メニューの中で表示させるように改善しました。
メニュー画面については需要が高いものを上位に表示させ、目につきやすいデザインとした。
また、ワーディングに被りがないように整理し、アイコン付きで、カードの設定とApplePay設定と区別がつくように配置しました。
また、階層深くまで探索していることへの対策として、第二階層以降も分かるように第一階層に第二階層以下の内容も記載して、利用者の手戻りをなくすように工夫しました。
本取り組みにより、実利用者の観察し、誤認誤使用を防ぎ、使いやすいアプリになり、利用者も増え続けています。
ユニバーサルコーディネーターとして活躍できた事例であるため、今回のスキームを社内でも広めていきたいと
思っております。
医療系学会での教育講演
2級UDコーディネーター(アパレル)
某看護系学会にて教育講演の依頼を受けました。
看護師資格のない私になぜこの依頼がきたのか不思議でしたが、学会長の意向としては「看護とは違った視点からの学びを得たい」ということでした。
ユニバーサル”デザイン”の視点でユニバーサル”ファッション”を提供者として行っている視点に加え、それを作り上げるまでの過程として以下の要素を含んでいることを加えて発表しました。
- 現場での観察を行う(対象者の課題は何か?状況・環境は?ボトルネックは?思い込みで見ていないか?など)
- 当事者から話を聞く(口から出る言葉・心の声)
- 家族をはじめステークホルダーから話を聞く(口から出る言葉・心の声)
- 製品化するにあたり採算に乗るのか
- 売場や売り方、伝え方の工夫
- その他
プロモーション動画では「片麻痺の美学」というテーマで、53歳(当時)の男性が脳梗塞の後遺症で片麻痺・高次脳機能障害を負ってしまったが、ユニバーサルファッションを通して絶望から未来に希望を描けるようになったストーリーをGRWMとして作成し、講演内容に入れたところ涙を流しながら聞いてくださった方がいました。
看護という過酷な現場で日々お仕事をされている看護師の皆さんは、常に時間に追われ「できないなら、やってあげちゃう」「『ゆっくりでいいですよ』と声を掛けながらも、ずっと凝視してしまいプレッシャーを与えていた」など、どうしてもタスクとして「処理」する状況になておられましたが、一瞬、看護師にとってはタスクであるが、患者さんにとっては暮らしであり、人生の一部なんだ。と、ご自身を振りかるきっかけとなったようでした。
同じ高齢者に関わる専門職でありながら、視点の違いからの気づきを狙った学会長の意図だったようです。
社内UD推進チームの取り組み
2級UDコーディネーター(美術プロデューサー)
私たちUD推進チームは、社内にユニバーサルデザイン(UD)の考え方を広げるため、
2級UDコーディネーター資格保有者約20名が中心となりさまざまな活動を行ってきました。
今年度は、チームメンバーとUDコーディネーターの資格を持っていない者たちの差を埋めるべく、3級の資格取得を目指す研修を年2回企画・開催し、資格保有者とまだ知識のない方との理解の差を埋める取り組みを進めました。これまでに約90名の社員が研修を受講し、UDの基本を学んでいます。
さらに、準2級資格取得講座で得た知識を活かし、チームメンバーが開発したUDノベルティグッズを改良しました。このグッズは、全社員約260名に配布し、日常の中でUDを意識できるきっかけづくりを目指しました。
これらの活動を通じて、UDの理念が社内により自然に浸透し、誰もが働きやすい環境づくりに一歩ずつ近づいていると感じています。今後も、やさしさと配慮を大切にした取り組みを続けてまいります。
動画コンテンツへのキャプション付与
2級UDコーディネーター(人材育成(企業人教育用コンテンツ制作))
当社が制作する動画形式のコンテンツに対し、アクセシビリティ向上を目的としてキャプション付与を継続的に実施しています。キャプションは、音声を聞き取りづらい特性を持つ利用者や、音声を出せない環境で学習する利用者にとって不可欠な情報です。利用者からは「キャプションがあることで理解が深まる」といった声も寄せられており、学習効果の向上にも寄与できているようです。
これまでは自社開発コンテンツに限定してキャプション付与やアクセシビリティ確認を実施していたのですが、近年は他社提供コンテンツも対象に加え、合理的配慮の観点からアクセシビリティ要件の調査を行っています。これにより、ユーザーがより正しい情報をもとに学習教材を選択できる環境づくりを進めています。今後もユニバーサルデザインコーディネーターとして、社内外の多様な関係者との対話を重ねながら、教材全体のアクセシビリティ改善につながる取り組みを継続していきます。
多国籍チームでの生産性向上と行動指針
2級UDコーディネーター(情報通信)
当社でも開発チームの多国籍化が進み、タイやベトナム出身の優秀なメンバーが活躍しています。
日本語能力や技術力は高いものの、ドキュメント読解や文化的背景の理解には課題があり、個人の改善ではなく、多様な背景に配慮した環境設計での対応を進めています。
具体的には、TeamsやBacklogなどを活用した「見える化」と「記録」、絵文字や図解による直感的理解の促進、「やさしい日本語」の使用と用語集の整備、太字や色分け、図解による情報共有のUD化を実施。
さらに、文化交流の機会として、月1回のランチタイムでの意見交換など、双方向の理解を深める場を作ることも検討しています。
研究結果の通知
2級UDコーディネーター(製造業)
従来、研究成果が論文や学会発表として発表されることが決定した際には、発表者や管理者が関係者宛にメールで通知を行っていました。この業務を「ウェブ上のフォームに記入することで、関係者に通知が行くシステム」を作り、そちらへ移行しました。この改善により、
・メールの宛先漏れのリスクが大幅に低減
・情報伝達のタイムラグを解消
・標準化されたフォーマットによる情報の一貫性を確保
・業績の集計(年度毎にどの分野で何件の成果を出したか)
等が達成され、より効率的で確実な情報共有体制が確立されました。
生活の問題点を事業化する
準2級UDコーディネーター(メーカー)
会社員として開発職に従事しており、工業製品を世に出しているのですが、企画の大元はトップダウンです。
自ら問題発見し、ゼロからの企画がやりたくても難しいです。それを踏まえ2024年より、会社とは別業種前提で「身近な生活の問題を発見し、解決のアウトプットを見つける」発明家活動を続けて来ました。数年大きな成果が出ずでしたが、続けた結果変化が出ました。
入浴中、スマホで動画視聴の為のスマホホルダを探したのですが、使い易いものがありませんでした。
顔に近い位置の壁(入浴姿勢の左もしくは右)に貼り付け、且つ画面は壁に垂直に近い角度に調整できるのが理想。しかし完全垂直では見辛く、やや斜めが見易いことを発見しました。
それを軸に
・浴室壁に磁石で貼れる
・蝶番で、設置部分が回転可能
・蝶番を活かし、不使用時は折り畳める→コンパクトで共に暮らす家族も快適
・右の壁でも左の壁でも同様に使用可能なホルダを試作設計し、(一社)発明学会のコンペに応募及び特許出願致しました。
一般投票及び企業審査の結果発明学会大賞を頂きました。
現在事業の為の準備を進めており、問題発見や解決の考え方として、実研の体験が役立っていると感じます。
モバイルオーダーに思うこと
準2級UDコーディネーター(通信)
近年、モバイルオーダーを導入する飲食店が増えてきました。店側には人件費削減やオーダーミス防止というメリットがあり、客側も店員を呼ぶ手間や待ち時間がなく、自分のペースで注文できる便利さがあります。
一方で、スマートフォンの操作に慣れていない高齢者やIT知識が低い方には難易度が高く、注文することが大きな負担になります。
私が最近入った飲食店2軒はどちらもモバイルオーダー専門のお店でしたが、着席して店員に説明されるまでそのことに気付けませんでした。自分の高齢の親が1人で入店したら戸惑い、何もできないだろうなと思います。
モバイルオーダーに関しては、「世の中なんでもIT化は避けて通れない」という空気感の中でシステム導入が優先され、操作が困難な層への配慮が後回しになっていると感じます。
もし店側の「個別対応」で補おうとすれば、せっかく導入したメリットを打ち消す手間(店員が代理で打ち込んだり、慣れない注文取りをすることで他の業務に支障が出る)が発生しますし、客側も肩身の狭い思いをしなければなりません。
この課題を解決するためには、特定の人を「助ける」事後の個別対応ではなく、事前の情報提示が重要です。
入り口に大きく「モバイルオーダー専門店」と書いてあったり、入店時の説明を徹底すれば、利用者は自分で店舗を選択することができます。和食、中華、セルフサービス、食べ放題、ハラール対応、などと並んで「モバイルオーダー」という注文形式も店の特色として事前に提示されるようになれば、利用者側も安心して店を選択できると思います。
既存クライアント
準2級UDコーディネーター(印刷)
今年は、認定証をいただいてから10年目になりました。不思議な縁があり、10年前のクライアントを担当することにもなりました。当時の担当さんとお会いすることがあり、10年前のUDの話が今は当たり前になっているとことを聞いたことが印象に残りました。また、他社と仕事を一緒にする時などもUDを意識しているということの話も聞けました。
全体の最適を考える
準2級UDコーディネーター(警備業)
私は人事部に所属しています。
担当する業務の中に、社内報の作成、eラーニングによる研修動画の作成があり、UD視点は欠かせないものとなっております。フォント、色の見やすや等は、見え方を再現できるアプリを活用し確認しています。
従業員には聴覚障がい者のある方もいるため、研修動画には字幕をつけます。字幕はソフトを使用すれば、ある程度のレベルで作成してくれますが、誤変換の確認等に
時間を要します。企業によってはここにかける時間を無駄とし「1人の聴覚障がい者のために字幕をつけるの?その人だけ紙資料でも渡せば?」という判断をするかもしれません。私にUDの知識がなければ、その指示に従うでしょう。しかし、字幕等の視覚情報は、他の従業員の理解度を深めることにも繋がります。1人の障がいのある方の特性に偏ることなく、全体を見て最適を選択する。仕事ではそれを説明する力も求められますが、学んだことが活かされていると感じます。
管理番号付与なしパーツの在庫管理
準2級UDコーディネーター(介護用品レンタル)
●複数パーツの組合せで完成する商品の在庫管理
問題点
- 現在のシステムでは複数パーツで組み上がる商品に対し、メインユニットには管理番号の付与はあるがその他ユニットはサブパーツとなり管理番号番号を付与を行えず在庫を管理
- 注文時に事務方でユニット完成に際しパーツが全て揃うか不明のまま毎回受注
- 出荷準備時にパーツ不足が発覚し、他部署からの移動等などで対処
対処法
- 在庫管理システムとは別に共通フォルダーに管理番号が付与されていないパーツの在庫管理表を日時で作成
- 閲覧出来る状態にしたことから受注時にパーツが揃うか把握可能
システムの在庫管理強化が難しい中であったが把握できる体制になったことから問合せ減や余計な動作の縮小にも繋がりました。
「読む」から「見る」へ: 脅威レベルを色とアイコンで直感的に伝える
2級UDコーディネーター(通信会社)
■ 「なんとなく使いにくい」からの脱却。理論で解き明かすUI改善
これまで私は、「使いやすいUI」に対して漠然としたイメージしか持っていませんでした。しかし、誤認誤使用設計学や直感的利用設計学を学んだことで、世界が変わって見えました。「なぜユーザーはここで間違えるのか?」そのメカニズムが手に取るように分かったのです。
競合比較と学んだ知識を武器に、自社と他社のセキュリティアプリを比べてみました。他社アプリは、パッと見ただけで「今、危険なのか」が分かります。一方で自社アプリは……テキスト、テキスト、テキスト。これでは、緊急時にユーザーがパニックになってしまいます。「これだ!」と課題が明確になった瞬間でした。
理論をデザインへ そこで、以下の改善を提案・実施しました。
迷わせない導線にし、「今押すべきボタン」が一目でわかる配置へ変更しました。
結果として、ユーザーが瞬時に状況を理解できるUIへと生まれ変わりました。この経験で一番の収穫は、「使いにくさ」の正体を言語化できるようになったことです。これからも「なぜ?」を突き詰め、ユーザーに寄り添うデザインを追求していきます!
