「生活」でのUDコーディネート事例(2024年度提出課題)

「生活」での優秀なコーディネートをご紹介

更新講座2024年の課題から、UDコーディネーターのみなさんが「UDコーディネート」にチャレンジした事例をご紹介。
※商品や会社・団体名などは一部削除させていただき掲載しております。

冷蔵庫の賞味期限

2級UDコーディネーター(製造業

実家の母が入院し兄が一人暮らしになったのですが初めは母の入院の手続きや身の回りの事なので私も実家にちょくちょく実家に帰省していたが、落ち着いたのでしばらく帰省していなっかたら実家が大変なことに。
今までは母が色々してたのと、母の子小言があったのでそれなりに小奇麗にはしていたのですが・・・。特に冷蔵庫の中が酷い。賞味期限切れ、同じものが物ばかりなど悲惨な事に。理由を聞くと買い物行った時にあれあったかな?あれなかったかも?と「かも買い」をしていた結果のようでした。
流石にこれはまずいと思いまず初めにマジックで大きく賞味期限を見えるとこに描き、冷蔵庫開けたら見える向きに並べ替えました。また同じもの同士並べたいのですがそればそれはせずに賞味期限の古い順に右から並べました。右からにしたのは冷蔵庫の扉が右空き(取っ手が右)だったからです。開けてすぐに見える位置に賞味期限の古いものを置けば気づきが早いのと手に取りやすいとのことで右側からにしました。
後は「かも買い」をしない様に無くなった物や欲し物は冷蔵庫の扉にホワイトボードを付けてそこに書き込むことにしてもらいました。そのメモを写メする事により余計な物を買わない様にしてもらいました。また買ってきたもは基本冷蔵庫の左側から詰めて行ってもらうことで古いものからの消費が出来る用にしました。
部屋の方はまだ解決してませんが取敢えず冷蔵庫問題は何とかなりました。
*卵の賞味期限も卵一つ一つの殻にマジックで日にちを描いたら苦笑いしましたが分かりやすいと言うことで続けているそうです。

眼球使用困難症 配布ペーパー改善

2級UDコーディネーター

眼球使用困難症を知ってもらうイベントに参加した際に、配布する紹介ペーパーを作成・改善しました。
内容は、眼球使用困難症患者の1人として 私が日常で使っていて便利だと感じた 道具や裏ワザの紹介です。
最初に作成したものは、「いらない」と言われるか、受け取ってもらえても 読んでもらえないことがほとんどでした。
そこで、拒否した人と受け取ってくれた人それぞれの反応を観察して、改良したところ、
今度は、用意した全ての紹介ペーパーを配りきることができました。

改善点は以下の通りです。

  • そのまま貼りつけていた写真を、紹介したい道具のみを切りぬき、すっきりさせる。
  • 道具と道具の間に引いた区切り線をなくし、代わりに、背景色の変化で道具のカテゴリー分けをする。
  • 女性向けファッション誌のようなレイアウトを心がける。
  • 全ての道具にキャッチフレーズをつけ、説明文字数を1/10まで減らす。
  • どうしても 詳しい説明が必用で、文章が長くなってしまう道具は、「もっと知りたい方は別紙へ」と説明文の終りに入れ、文章を短くする。

外出時の鍵の行方不明を無くす方法

2級UDコーディネーター

私の家族に、外出する際に鍵が見つからず、探すのに時間がかかってなかなか外出出来ないという事態になる事が頻繁にある者がいます。大抵は多少時間はかかるものの、発見して外出するのですが、予定の時間に外出出来ず困り事になっています。
この問題を解決できたらと思い、鍵が行方不明になった際の状況を観察してみたところ、発見される場所はその時々で違い、普段使っているダイニングテーブルの上や前日に使用しその日の外出には使わないカバンの中など、比較的短時間のうちに身近な場所で見つかる事が多いようでした。
そこで、何故行方不明になるか? どうすれば行方不明を無くす事が出来るか? を考えてみました。
何故行方不明になるか? これについては、鍵の現住所がないからだと考えました。つまり鍵が常にある場所が決まっていないので行方不明になるという事、実際本人はその日によって、帰宅後使ったカバンに鍵を入れたままにしていたり、何の気無しにテーブルの自席の上に置いたりしているようでした。
ではどうすれば行方不明を無くす事が出来るか? これに関しては、鍵の現住所を決めてあげる事、つまり帰宅後に鍵を常に置く場所を決める事だと考えました。鍵の行方不明を無くすためには鍵を持って行く時では無く、鍵を持って帰って来た時に気をつける事が重要とも言えます。実際、私は帰宅後鍵を置く場所を決めており、鍵が行方不明になる事はほとんどありません。
鍵の行方不明で困っている家族に、鍵の現住所を決める事を提案していますが、生活習慣や行動パターンなど様々な要因で、理屈としてはわかっていても、実際の行動としては完全には実現出来ていません。
今後は本人の気持ちやモチベーションの事も考慮してどうしたら完全に実現出来るか考えたいと思います。

親の介護を通して気づいたこと

2級UDコーディネーター(EC(クラウドファンディングプラットフォーム))

UD研修では車椅子体験や妊婦体験を行いましたが、20年以上経っています。この1年父親の介護の中で痛感したのは、「少しの段差」や「ドアの重さ」が、想像以上に大きな壁になるということを改めて実感しました。
進行すると、「座れない」「立ち上がれない」「方向が変えられない」などできないことが増えていきます。
元気な時には何でもない動作が、体力や視力が落ちた高齢者にとっては命がけの移動になることもあります。
できなくなることを先読みして手を打つことの重要さを何度も感じました。
こうした経験を通じて、単に便利さや安全性を追求するだけでなく、利用する人の心理的な安心感や尊厳を守ることも同じくらい大切だと実感しました。

腰痛持ちの母親を観察して気づいたこと

2級UDコーディネーター(通信事業)

母親がヘルニアになってしまい、日常生活が困難だったため1ヶ月ほど実家で共に生活していました。私は普段1人暮らしで、週末に会いにいくだけでしたが、一緒に暮らす中で、観察できるタイミングが増え、日常のちょっとした不便に気づくことができました。
例えば、生ゴミを捨てる時です。実家の生ゴミ用のゴミ箱は高さ30cmほどの青いバケツでした。生ゴミを捨てる際、利用者は屈んでバケツの蓋を開け、そこに生ゴミを入れる。その後バケツの蓋を閉めるという動作が必要です。しかし、この一連の動作をしている間、ヘルニアで腰の痛い母は腰を曲げ続けている必要があるため、実施が難しい動作でした。そのため、母は後からまとめて捨てられるようにシンクに生ゴミを一時貯めるなどして、少し不衛生な環境になっていました。
そこで私はホームセンターで足で蓋を開けることができるゴミ箱を買ってきてプレゼントしました。その結果、あまり腰を曲げる必要なくゴミを捨てられるようになり、母の腰にとっても、家の衛生環境的にも改善できました。日々のユーザーの行動を観察することで、部分的な接点では見えなかった課題を見つけられるようになると感じました。

母の介護を通じて

2級UDコーディネーター(サービス業)

数年前から母の介護をしています。オムツ(リハビリパンツ)を履くときに、前後を逆にして履くことが多いです。オムツには「後ろ」と書いてあるシールが貼ってあり、カラーで目印も入っています。しかし、認知症が進んでおり、このシールが貼ってあることとその意味を理解していないと感じました。現在、オムツの前側のゴムの部分に、シールとは別の色のマジックで目印代わりに色を塗り、これを目印にして履くように教えました。大きめに色を塗るので、これを目印にして前後を間違えずに履くようになりました。

導尿カテーテルを装着した状態での日常生活における導線改善

2級UDコーディネーター(金融)

父が癌を患い、導尿カテーテルを装着した状態で療養生活を送ることとなったことをきっかけに、自宅内の住環境をユニバーサルデザインの視点で見直す機会を得ました。
父は、常に採尿バッグを携帯した状態での生活が必要となり、歩行時は片手で持ち運びが可能ではあるものの、導尿管が引っかかるリスクを避けるため、生活導線上に障害となる物を極力排除するよう配慮しました。また、洗面所や浴室など、両手を使いたい場面では採尿バッグを掛けられるフックが必要であると気づき、使用頻度の高い箇所を中心にフックを設置いたしました。手探りではありましたが、ユニバーサルデザインで学んだ知識を活かし、本人の動作や不便さに着目しながら一つひとつ対応する中で、父に少しでも快適に過ごしてもらえることが嬉しいと感じました。

育児におけるユニバーサルデザインの実践

2級UDコーディネーター(通信業)

1.状況
今年、第一子となる息子が誕生し、夫婦二人で育児休業を取得して子育てを行っている。
二人で育児に関われる環境ではあるものの、情報共有が不十分なまま判断を迫られる場面が多かった。

2.課題
夫婦二人で育児を行う中で、以下のような連携上の課題が見られた。
•次のミルク時間や直近の哺乳量、離乳食の進捗が即座に共有されない
•赤ちゃんの月齢に応じた限界活動時間(起きていられる目安時間)を踏まえた判断が、その都度個人に委ねられる
・寝かしつけや次の対応のタイミングについて、認識にズレが生じる
•哺乳瓶を洗うタイミングや本数が明確でなく、確認が必要になる
•育児用品の在庫や購入時期の把握が属人化しやすい
こうした「少しずつの分かりにくさ」が積み重なり、イライラや負担感につながっていた。

3.工夫点
記憶力や経験、育児への関与時間に左右されず、誰でも同じ判断ができる環境を目指し、以下の工夫を行った。
•育児記録アプリを活用し、睡眠時間・哺乳量・離乳食の内容を記録・共有
•月齢に応じた限界活動時間を基に、起床・授乳・寝かしつけのルーチンを設計し、共通認識として共有
•哺乳瓶は「⚪︎本たまったら洗う」という基準を設定
•特定の担当を固定せず、情報を見れば誰でも対応できる仕組み作り
これにより、感覚やその場の判断に頼らない育児設計を実現した。

4.結果
•次の対応が予測しやすくなり、確認や迷いが減少
•夫婦それぞれの心理的負担が軽減され、穏やかに育児に向き合える時間が増えた
•生活リズムが安定し、赤ちゃん自身も無理のない食事・睡眠サイクルで過ごせるようになった
結果として、本取り組みは、育児を担う大人だけでなく、育児を享受する赤ちゃんにとっても安心感のある環境づくりにつながった。

高齢者歩行補助器具の見直し

2級UDコーディネーター(広告)

80代後半の実父がアルツハイマー型認知症と診断されてから、5年目を迎えています。
綺麗事だけでは済まない介護ではありますが、学びと観察の日々だと感じています。
認知症も老化現象の一つですから徐々に進行するものですし、治ることはないと理解しています。
(実父の場合の今までの経過ですが)薬等々も3年程は服用していたものの、むしろ中止したり種類を減らしてからのほうが調子が落ち着いたように感じており、治療ではなく介護看護、学びと観察と本人に寄り添うことに目を向けようと、今は取り組んでいます。
さてアルツハイマー型認知症ですが、代表的な症状の一つである記憶障害だけで終わるものではなく脳のどの辺りの萎縮が進むかによって、身体症状も出現します。
父はてんかん症状も現れました。
とはいえ介護保険レンタルの歩行補助器具でまだ歩行可能です。
ただし歩行の姿を観察すると、発症前の歩行に比べ、かなり前傾姿勢で、首も下向き加減であることが気掛かりな姿です。
首が前傾したままでいると、脳への血流量低下を招くと聞くこともあります。
転倒の危険や筋力低下もありますが、残存機能を最大限に生かすことを目指し、歩行器具変更の相談をし、手すりの高さを上げてみることにしました。
その結果、上体が伸びやすくなり、目線も正面に向けやすい様子になりました。
症状の一つとしての運動障害なのか、座位でも、ぼんやりしている時間は下を向いていることが増えている父ではありますが、移動時には多少なりとも視界がひらけたような、晴れやかな気持ちにもなってくれればと願わずにはいられません。
今後も父の困難や困惑に向き合い、学び観察し考察を繰り返し、不安や心細さの軽減に努められたらと思っています。

家の中のUD

2級UDコーディネーター(製造業)

娘(5歳)が左脚を骨折したことで、家の中で実践する機会がありました。膝上までギプスで固定されていた為、膝が曲がらず椅子に座れない状態でした。家のトイレや階段には手すりが付いていますが、子供なので届かない、掴んでも立てず。娘もストレスが爆発して「これ(ギプス)早く取って」と泣き叫んでました。
まずは移動の為に、しまってあった三輪車を車椅子代わりにしました。膝を伸ばしたまま器用に乗りこなし、家の中を自由に移動できるようになりました。トイレは膝を乗せられるバケツを設置。手すりには吊革のようなものを括り付け、座った状態で手が届くように調整。うまく力を入れられるようになり、一人でトイレが出来るようになりました。ダイニングテーブルは高さを調整できるタイプだったので、床に座って膝を伸ばしたまま食事が出来るように低く設定。しばらくは家族全員が床に座る生活になりました。子供の適応能力と回復力の高さにも助けられ、無事にギプス生活を乗り越えることが出来ました。
子供目線での不自由さを体験して初めて気が付かされたことが多くあり、大変でしたが良い経験になりました。

片付けも遊びの延長

2級UDコーディネーター(製造業)

私には幼稚園年長の娘がいます。年長になると遊びも活発になり色々なおもちゃを引っ張り出して、ごっこ遊び等が始まります。しかし、お片付けになると一瞬でやる気をなくした表情になり、おもちゃは散らかしっぱなしの状態となります。そしてお母さんに怒られ、さらにやる気をなくしていきます。
このままではいけない! ここでUDコーディネーターのお父さんの出番だ。どうやったらお片付けのやる気を出せるのか? 私は考えました。色々なおもちゃを同じおもちゃ箱にすべて入れるのではなく、種類ごとに個別の箱に入れよう。ただし、ただ種類別にするだけではありません。積み木、キャラクター人形、ままごとセット等がそれぞれの種類で上手く向きや組み合わせを考えないと入りきらないようなぴったりの箱をボール紙で作りました。どうやったら上手に箱に入れられるかを、テトリス的なゲーム感覚にしてみました。ぴったりと入って蓋が閉まればOKで、お気に入りのキャラクターのシールやキラキラのシールをゲットできるルールとしました。
もう片付けの方がやる気出ちゃってます。種類ごとに分類しているので、あれのこれがなくなった~ということもなくなりました。