UDコーディネータ更新講座2021年度

UDコーディネーターの皆さまへ 

今年も更新講座の時期がやってまいりました。実利用者研究機構(ジツケン)の岡村です。
2021年は、コロナ禍での東京オリンピック・パラリンピックが開催された年でした。
UDコーディネーターの入門となる「3級UDコーディネーター講座」では、提供者向けのUDを理解する上で、「良いか?悪いか?の判断基準ではなく、ありのままを分析すること」の重要性を教えています。
感染症対策や環境の変化においても、良い悪いの話ではなく、ありのままを分析し、より良い状況にコーディネートすることを目的にすることで、モノづくりも提供者も更にレベルアップしていけると思っています。
本年も皆さまが学んだUDコーディネーターの分析と改善のスキルを磨いて、ぜひご活用ください!

実利用者研究機構(ジツケン)岡村CEO

【復習】UDコーディネーターの基本

UDコーディネーター講習で身につけるのは、2つの力です。 

1. 体系的知識

一部の人にとっての問題解消に留まらず、芋づる式により多くの人の問題を解消できる

2. UDコーディネーター視点

善意のリスクを排除できる力

講義で学んだ多様性対応スキルを錆び付かせることなく、磨き続けるために更新課題に取り組んでください。

・重要なのは、やり方ではなく、考え方!
・多様性対応には、やさしさや思いやりではなく、体系的な正しい知識を身に付ける!
・学んだ知識は、使わないとさびる!継続は力なり!
・UDコーディネーターは「人の障がいや特性に起因する問題」を解決するプロ!

ユニバーサルデザインコーディネーター教育プログラムは、一個人や一企業では網羅しきれない、幅広いユニバーサルデザインの知識を体系立て、効率よく学んで頂くことを目指し開発された教育プログラムです。
ユニバーサルデザインコーディネーター教育プログラムを学習した有資格者たちは、人を差別しない商品やサービスづくりにおいて、ユニバーサルデザインコーディネート理論の知識とスキルを用いることで、利用者にも提供者にもダイレクトな効果が期待出来るように具体的な工夫ややり方をレベルアップする役割を担うプロフェッショナルとして活躍することを期待されています。(ジツケン WEBサイトより抜粋)

受講の概要

開催日時2022年5月31日(火)~2022年12月30日(金) 
受講方法このページに掲載中の活動報告を読み、指定された課題を提出する。
費用更新費用、UDコーディネーター更新講座の受講費用、ともに無料です。
受講資格準2級UDコーディネーター以上
課題提出締切2022年12月30日(金)まで

受講から資格更新までの流れ

  1. 【受講】このページの「更新講座カリキュラム」をお読みいただくことで受講となります。
  2. 【課題】課題を提出してください。課題はこのページの最後にあるフォームを使う方法と、メールによる提出方法があります。
  3. 【更新】課題提出後、資格更新完了の連絡(メール)が来ます。この連絡にて、資格更新が完了します。

更新講座の目的について

UDコーディネーターとして、学んだ知識を活用し、資格を有効に活用していただくこと!
(知識は使わないと錆びます。UDコーディネーターのスキルを日々、活用している人もしていない人も、学んだ知識をいつでも活用できるために適期的なメンテナンスを行いましょう!)

ジツケン事務局からの活動報告

活動報告(2020年7月〜2021年6月実施)

良かったこと・成果

今期は、ここに掲載されている報告以外にも、本格的にオンラインを活用した研修や監修、調査、改善アドバイザリを多く実施しました。ジツケンでは、「提供者向けのユニバーサルデザイン」 の手法をUDコーディネーター資格講座以外にも、多くの企業や自治体で伝えています。
まだまだ多くの提供者の方が、今まで自分達が理解していたのは、「利用者向けのUD」だったということに知らず、ユニバーサルデザイン という言葉だけが一人歩きして、業務の中で、何をどこまでやればいいのかわからないと壁にぶつかっています。
UDコーディネーター研修でも伝えていますが、誰でも手に入れることのできる情報は、なかなか実務では活用できません。実務で活用するスキルを学ぶためには、当然ですが、実務で実際に成果を出している企業から学んだ方が早いと思います。ただし、通常の企業はノウハウや技術は教えてくれません。
ジツケンは、団体設立から20年目に突入しましたが、継続して、モノ(製品、サービス、空間建築、印刷物など)づくりを企業や自治体と一緒に実施して成果を出し続けています。これからもUDコーディネーターの皆さまと一緒にモノづくりの質を向上していきたいと思っています。

全国のセミナーや講演、オンラインでの企業研修やユニバーサルデザインコーディネーター教育&資格検定を実施しました。

◆講演

<事例1>栃木県立栃木工業高等学校にて「ユニバーサル社会」に求められるモノづくりについて講演

2020年9月30日(水)
実利用者研究機構が考える「ユニバーサル社会」に求められるモノづくりについて、これから、多様な利用者への「使いやすさやわかりやすさ」に対応したモノづくりを求められる工業高校の学生にUD(ユニバーサルデザイン)の考え方を取り入れた製品づくりのプロセスについて、講演してきました。
詳細をみる(ジツケン活動報告)

◆ユニビズ・UDコーディネーター集団研修

全国各地のさまざまな企業さまが、ユニバーサルデザインコーディネーター集団研修をオンラインで受講されています。

2020年7月に「3級ユニバーサルデザインコーディネーター講座・資格取得コース」オンライン受講を開始し、受講者からは「オンライン」で安心して受講でき、「質疑応答」で疑問点も解消され、理解しやすかったと感想をいただいております。
「準2級UDーディネーター講座・資格取得コース」もオンライン受講を開始し、企業単位でもご受講いただいております。ワークショップでは、「自社の商品や業務」をテーマに学習するため、「自社の商品や業務」に関する疑問点をその場で質問でき、『業務へ活かすためのアドバイス』を受けることができます。
2022年7月から全6回で「2級UDーディネーター講座・資格取得コース」を開始いたします。会場受講が困難な方や、遠方の方など、この機会にぜひご受講ください。
「2級UDコーディネーター講座・資格取得コース」

報告2

企業へのコンサル指導・監修・調査、ユニバーサルデザインの情報のアドバイザリ・監修を実施しました。

◆行政支援

<事例1>新宿区が「ユニバーサルデザインまちづくり条例適合証シンボルデザイン」募集し、岡村CEOも有識者で参加しました

新宿区では、建築物や道路、公園等の特定都市施設に関し、全ての人が安全に安心して、かつ快適に暮らし、又は訪れることができるまちの実現を図るため、令和2年3月に新宿区ユニバーサルデザインまちづくり条例を制定し、だれもが移動しやすく、利用しやすく、分かりやすいまちを推進するため、ユニバーサルデザインまちづくりに取組む施設に標示する適合証のシンボルデザインを、令和2年12月1日から令和3年2月15日まで募集しました。実利用者機構(以下、ジツケン)の岡村正昭CEOが、有識者として参加しました。
詳細をみる(ジツケン活動報告)

報告3

今年もさらにジツケンの「実利用者ユニバーサルデザイン」認証の取得企業が増えました。継続して認証を取得している企業も増えています。

<事例1>メットライフ生命保険株式会社が、外貨建保険商品の特徴などについて解説したチラシ「外貨建保険商品の契約を検討のお客さまへ」において、「実利用者ユニバーサルデザイン」認証を取得しました。

評価のポイント

今回の認証の対象物は、お客さまが外貨建保険商品の契約を検討する際に「事前に知っておいてほしい内容」や「誤認が発生しやすい内容」を事前に伝えるためのツールです。
このツールがあることで、お客さまに「外貨建保険と一般的な保険の違いは何なのか?」、「注意点や特徴は何なのか?」を紙一枚で要点を伝えることが目的のモノです。
そもそも、保険商品にあまり詳しくない実利用者は、複雑な保険の仕組みや契約手続きに選択的注意が向き、外貨建保険と一般的な保険の仕組みを混同してしまう場合もあります。契約後にお客さまが「聞いていなかった/知らなかった」を減らすためにも、パンフレットとは別に専用のチラシを作成して、勘違いしがちなポイントに的を絞り、情報を提供しようとしたものが、今回の対象物です。
実利用者行動観察ワークショップでは、「この制作物の意図が正しく伝わっているか?」、「実利用者動線は、どのように進み、設計した注意喚起は正しく機能するのか?」などを観察して、今回の対象物の課題や今後の改善の方向性などを見つけ出すことができました。
見つけ出し課題を軸に、様々な制約条件や関係部署との調整を乗り越え、よりお客さまの立場に立った改善を行ったことを確認し、認証しました。
詳細をみる(実利用者UD認証サイトへ)

<事例2>メットライフ生命保険株式会社は、お客さまへ配布している外貨建一時払終身保険「サニーガーデンEX(パンフレット)」の「実利用者検証済ユニバーサルデザイン」認証マークを取得しました。

評価のポイント

今回の認証の対象物は、実利用者に「外貨建一時払終身保険」の内容や特徴やリスクを説明して、加入を検討してもらう際に利用するものです。
この対象物の目的は、「外貨建終身保険」と「一時払終身保険」というそれぞれの特徴を正しく理解し判断をしてもらうことです。
そもそも、趣味や仕事でない限り、保険に詳しい実利用者は多くはありません。
そのようにベースとしての知識や経験が少ない利用者に対して、「外貨建終身保険と一般的な保険の違い」と、「一時払終身保険と一般的な保険との違い」の2つを理解させつつ、この保険商品の特徴である「3つのコース」を理解させることは、かなり難易度が高いものです。
目的を実現するために、実利用者が対象物を利用する状況を、提供者と制作会社が一緒に【実利用者行動観察ワークショップ】に臨み、「誤認が発生しやすい表現」や「メリットや特徴が伝わりにくい箇所」などを中心に課題を抽出しました。
今回の実利用者UD認証では、なにが実利用者の「わかりにくさ」を生み出すのかを分析し、多くの制約条件の中、改善に反映したことを確認致しましたので、認証となりました。
詳細をみる(実利用者UD認証サイトへ)

<事例3>ジブラルタ生命保険株式会社が、米国ドル建リタイアメント・インカム(保険料払込期間5年)パンフレットにおいて「実利用者ユニバーサルデザイン」認証を取得しました。

評価のポイント

今回の認証の対象となる「米国ドル建リタイアメント・インカム(保険料払込期間5年)パンフレット」は、主にライフプラン・コンサルタント(営業社員)の方が、お客さまに、対象となる保険商品を説明する際に使うツールです。このツールの目的は、これから保険の加入を検討するお客さまに、この保険商品が「どういったものなのか」を説明して、理解していただくことです。
この商品の特徴は、いわゆる「養老保険」の理解だけでなく、「米ドル建」と「保険料払込期間5年」についても内容を理解する必要があることです。今回の「実利用者行動観察ワークショップ」を通じて、パンフレットのニード喚起、実利用者が実際に知りたい情報の優先順位、特徴である「保険料払込期間5年」の何を伝えたいのか?何が伝わらないと理解に進まないのか?などの提供者と利用者の様々なギャップや課題を発見することができました。
見つけ出した課題を軸に、提供者と制作会社が、様々な制約条件の元、実利用者とのギャップを埋めるために実利用者視点で分析と改善を行いました。これによって、説明を聞く側も、説明を行う側も経験や知識差があっても、より理解ができるように改善を実施したことを確認し、認証しました。
詳細をみる(実利用者UD認証サイトへ)

<事例4>株式会社かんぽ生命保険は「実利用者ユニバーサルデザイン」認証において、ご契約ハンドブック2021年版が「高齢者検証済ユニバーサルデザイン」認証マークを取得しました。

評価のポイント

6回目となる今回の認証の対象物は、前回に引き続き、年に一度、かんぽ生命保険のご契約者に送付される「ご契約ハンドブック」です。この対象物の目的は、保険に加入している実利用者が、「自分が加入している保険内容の状態確認(メンテナンス)」をしてもらうことです。なぜ、年に一回のメンテナンスが必要なのか?それは自分の保険を最新の情報にアップデートしておくことで、もし病気やケガなどで保険金を請求する際にスムーズに保険金を受け取りやすかったり、請求漏れがあった場合に後からでも損することなく請求ができたり、手続きに問題がないかなどを自分の目できちんと確認できるからです。しかし、実利用者からすると「毎年確認をすることが、自分にとって何のメリットがあるのかわからない」という認識の方も多く、実は自分にとって有益な情報であっても、どうせ毎年同じ内容だと誤認して、気づかれないままの方もおられます。
そこで、対象物の目的を実現するために実利用者が対象物を利用する状況を提供者と制作会社が一緒に【実利用者行動観察ワークショップ】に臨み、「確認の重要性」や「確認して行動を促すための表現」などを中心に課題を抽出しました。今回の実利用者UD認証では、「制作部のコンセプトの再構築」や「実利用者に行動を喚起するための工夫」を分析し、多くの改善に反映したことを確認致しましたので、認証となりました。
詳細をみる(実利用者UD認証サイトへ)

<事例5>ジブラルタ生命保険株式会社が、就労不能障害介護保障型家族収入保険(無解約返戻金型)〔無配当〕パンフレットにおいて「実利用者ユニバーサルデザイン」認証を取得しました。

評価のポイント

今回の認証の対象物となるパンフレットは、この資料のみ単体で実利用者が使うものではなく、ライフプラン・コンサルタントの方々が、保険商品の説明を行う際に使うものです。
この対象物の目的は、この保険の特徴や仕組みを実利用者に理解してもらい、検討を進めるか、進めないかを判断していただくことです。そのため、実際に契約を検討しているお客さまにわかりやすくすることだけでなく、このパンフレットを使って説明する方々にとっても、より使いやすいものにすることを目指して、今回の認証にチャレンジしていただきました。
この保険商品の特徴である「就労不能」「障害・介護保障」「家族収入」という3つのキーワードを見るだけで、複雑な保険だと感じられると思います。通常、保険商品などの複雑なモノを理解してもらうための工夫として、細かい説明文章、仕組み図やグラフ、事例や注意事項などの情報を誌面いっぱいにぎちぎちに埋めてしまいがちですが、結果として、実利用者の理解を妨げる要因になったり、読んで理解したいと思うモチベーションを低下させてしまうこともあります。
今回は、コロナ禍の中、感染症対策として、上記のような目的がきちんと果たせているかを「非接触型のオンラインレビュー」を採用して、提供者と制作会社と認証機関である実利用者研究機構で、実利用者視点の検証を行いました。
複雑なものを、実利用者視点で整理整頓することにより、むしろ全体的にゆとりのあるデザインに改善することができ、「読みすすめてもらうための工夫」もプラスすることができたと思います。その他にも、様々な発見した課題をきちんと分析し改善を実施したことを確認できましたので、認証となりました。
詳細をみる(実利用者UD認証サイトへ)

報告4

ジツケンの収益は、修学旅行や社会科見学の受け入れ、小中学校への出前授業、UDコーディネーター教育のカリキュラム導入、インターンシップの受け入れなどの学校支援に活かされています。

実利用者研究機構では、小学校、中学校、高校、専門学校、短大、大学など様々な教育機関に対して、修学旅行の受け入れ、社会科見学の受け入れ、出前授業などをボランティアで行うほか、ユニバーサルデザインコーディネーター教育のカリキュラム導入を無料サポートしています。

本年度のユニバーサルデザインコーディネーター認定資格カリキュラム導入校

  • 福山大学
  • 清泉女学院短期大学
  • 穴吹デザイン専門学校
  • ECC国際外語専門学校

更新講座の課題

この1年間のUDコーディネーターとしての活動事例をお知らせください。ちょっとした事でもプロジェクトでも構いません。
また、これから実施される活動でも可能ですので、来年の課題提出期限までにご報告ください。(500字程度)

  • 優秀な課題は他の受講生にご紹介させていただく場合がございます。
  • その場合は、掲載確認のご連絡はいたしませんので、掲載不可の場合はあらかじめご連絡ください。

何を書いて良いかわからない方は、こちらをご参考にしてください。

例えば、「2020年度更新講座」では、このような報告がありました。 

 「更新講座2021年度」の課題の提出方法

【提出方法】下記フォームにご記入の上送信してください。
記入中にエラーになる可能性もございますので、予めメモなどにまとめてからご記入をおすすめします。
または、メール・ファックスにて必要事項をご記入の上、提出してください。

更新講座2021年度課題提出フォーム

    お持ちのUDC資格 (必須)


    -----------------
    この1年間のコーディネーターとしての活動報告をお知らせください。(1件は必須)

    課題の掲載 (必須 選択してください)

    ————- その他、登録情報に変更がある場合はご連絡ください ————-

    メール・ファックスの場合は、下記をご記入の上提出してください。

    メール:info@ud-web.com ファックス:03-6685-7443

    • 【件名】更新講座2021年度課題
    • 本文:
    • 名前 漢字(カナ)※必須
    • メールアドレス ※必須
    • 会社(学校)
    • 業種 ※必須
    • お持ちのUDC資格 ※必須
    • 認定番号
    • この1年間のコーディネーターとしての活動報告をお知らせください。(何件でも結構です。 )
    • 課題の掲載:可 or 不可
      • 活動報告1※必須
        • タイトル「       」
        • 内容
      • 活動報告2
        • タイトル「       」
        • 内容

    ————- その他、登録情報変更がある場合はご連絡ください ————-

    • 住所(変更の場合)
    • 電話番号(変更の場合)
    • その他ご連絡事項があればご記入ください